可愛く見せるメイク
"可愛く見せるメイク"は可愛くない?
今ふり返れば、過去の日本におけるメイクの流行は、そのほとんどすべてが"可愛く見せたい"という願いの表れだった気がする。
かつて大流行した"ピンクメイク"は、ともかく顔じゅうピンクしか使わないことで、「大丈夫、私は可愛いのだわ」と自分に言いきかせる手段になっていたし、かつてOLの"超定番"であったあのフユーシャの口紅も、可愛く見せる"ハンコ"のように重宝された。
その後、私たちも少し学習して、賢い女は可愛さをそう露骨に表現してはいけない。
だから口紅もフユーシャピンクではいけないとベージュピンクを次の定番色に選ぶ。
一見ナチュラルメイクの完成形のように見えた当時のメイクにも、やっぱり"こうすれば可愛く見える"という企みが入っていた。
どこかにフリルだのリボンだのが見えてしまうのです。
でも、多くの女は気がついた。
フリルのついたメイクは、どこかにあざとさがのぞいてしまうこと。
狙いすました可愛さは、結果として可愛くは見えないことに。
そう、可愛いかどうかは、あくまでも他人が決めることなのです。
要するに可愛さの実現を、何かに頼らないこと。
大切なのは、そこです。